平成30年篠栗町議会第1回定例会挨拶 施政方針 ~篠栗町新時代に向けて~


皆さんおはようございます。
本日、平成30年第1回定例会を招集いたしましたところ、公私共ご多忙の中、ご出席賜り誠にありがとうございました。2月下旬から、日中は暖かい日が続いております。3月3日は霊場開き、いよいよ篠栗の春の訪れであります。

さて、年明け1月22日に第196回通常国会が開会し、安倍内閣総理大臣は、平成30年度の施政方針演説を行いましたが、明治150年という節目の年を意識した演説でした。

(はじめに)

「国の力は、人に在り」

明治を創った数多(あまた)の人材が、技術優位の欧米諸国が迫る「国難」とも呼ぶべき危機の中で、我が国が急速に近代化を遂げる原動力となったことを示し、
「今また、日本は、少子高齢化という「国難」とも呼ぶべき危機に直面しています。この壁も、必ずや乗り越えることができる。明治の先人たちに倣って、もう一度、あらゆる日本人にチャンスを作ることで少子高齢化もきっと克服できる。今こそ、新たな国創りの時です。
女性も男性も、お年寄りも若者も、障がいや難病のある方も、すべての日本人がその可能性を存分に開花できる、新しい時代を、共に切り啓いていこうではありませんか。」 と冒頭に述べられました。

印象に残った項目は、
(全世代型社会保障)
○2020年代初頭までに50万人の介護の受け皿を整備する。
〇女性活躍の旗を高く掲げ、引き続き、待機児童の解消に全力で取り組む。

(地方創生)
○森林を市町村が管理を行うことで国土を保全し、美しい山々を次世代に引き継ぐ。

(教育の無償化)
〇これまで段階的に進めてきた幼児教育の無償化を、2020年度を目指し、一気に進める。幼稚園、保育園、認定こども園に加え、無償化の対象について、現場や関係者の声を踏まえ、この夏までに結論を出す。

当然行政分野各般にわたるものでしたが、どの項目も基礎自治体である市町村において痛みを伴いながら実施しなければならない課題であります。国と一体となって諸政策を実践できるよう、その準備を怠りなくしておかなければならないと感じました。

施政方針演説の最後に、
「50年、100年先の未来を見据えた国創りを行う。国のかたち、理想の姿を語るのは憲法です。
(中略)
未来は、与えられるものではありません。私たち一人一人の努力で創り上げていくものであります。私たちの子や孫たちのために、今こそ新たな国づくりを、共に進めていこうではありませんか。」
と憲法改正を視野に入れた言葉で結びました。例年になく、力強い言葉だったような気がいたします。

2月28日に開催された「福岡県町村会定期大会」においては、

町村は住民に最も身近な行政主体として、住民が生活を営む基礎的サービスから多種多様なサービスの提供と国土・自然環境の保全、食料の安定供給や水資源の涵養等の公益的機能に加え、我が国の伝統・文化の継承など人々の心のよりどころとしても重要な役割を担い続けている。(中略)
我々町村長は、このような状況を踏まえ、相互の連携を一層強固なものとするとともに、自らの変革を厭うことなく不断の決意と揺るぎない信念を持って、直面する困難な課題に積極果敢に取り組み、自らが知恵を絞り、住民と一体となって地域特性や資源を活用した施策を展開し、持続可能な地域社会づくりに邁進するとともに、安全・安心で活力と潤いのある町村の実現を目指すことができるよう行政基盤の強化を図ることが必要である。


として、 「九州北部豪雨、熊本地震及び東日本大震災からの復興の加速化を図るとともに、今後起こりうる大規模かつ広域的な災害に対し迅速かつ的確に対応できるよう、防災・減災対策、町村消防の充実化を図ること」をはじめ15の具体的項目をあげて決議しました。

特に九州北部豪雨災害被災地、朝倉市、東峰村への県内市町村の人的・物的支援は、それまでの多くの被災地の復旧・復興経験を活かして、迅速かつ継続的なものとなっています。苦しい時はお互い様の町村の連帯意識が今日ほど強くなっている時代はありません。そのような思いを実感する決議でございました。

篠栗町新時代とは

昨年来、篠栗町地方創生=「篠栗町まち・ひと・しごと創生総合戦略」の完遂を柱に、「篠栗駅東側自由通路の建設」「篠栗北地区産業団地整備」を進め、いよいよ自由通路については今年中に完成し、産業団地につきましても3月から造成がスタートする運びとなりました。この二つが完成すれば、税収増加や雇用機会の増大と働き手世代人口の流入などによる自主財源比率の向上が図られ、必ずや2060年の篠栗町人口ビジョン目標29,000人に向かって大きな力となると考えております。

そうした継続して実施している事業の完成を前提として、平成30年度から5年間の第6次総合計画「ささぐりみんなの羅針盤」をスタートさせます。併せて、新たな行財政改革を実施するべく職員での委員会を4月から立ち上げます。平成17年度からの5年間の取り組みで大変効果のあった前回の「篠栗町新行政改革」と同様、今の時代に合った自治体の姿に軌道修正するための作業でございます。

平成30年度は、篠栗町新時代に向けたこうしたさまざまな取り組みを全力で推進することをお約束いたします。

では、平成30年度事業について、課ごとで取り組もうとしているそのポイントを説明いたします。

1 議会費

まず、議会におかれましては、ここ数年の議会の活性化に向けたさまざまな取り組みに対し心から敬意を表します。タブレット端末による議会のペーパーレス化は、最近多くの自治体で追従する動きが盛んになり、議会への視察も多いと聞き及んでおります。議会の立場としての「篠栗町ここにあり」という全国へのさらなる発信を大いに期待するところでございます。つきましては、先進自治体として必要な点はさらに改良を加え、より良好な議論する環境を目指してまいりたいと考えます。

また、広報広聴委員会としての活動は、着実に町民の皆様の議会に対する発信効果が高まったと感じます。今後も幅広く各種団体等との意見交換を行っていただき、住民の皆様との対話を重視した町民参加型の議会だよりの発行と、広報の充実を図っていただきたいと願っております。

2 総務費

総務費では、総務課、財政課、まちづくり課、会計課、税務課、住民課等が関わっております。

総務課では、平成30年度は、新型Jアラート受信機・自動起動装置整備工事を実施いたします。これは我が国全体に迫る可能性のある危機に瞬時に対応するための国の指示によるものでございます。また、近年社会問題となっております、多発する高齢者の運転による交通事故の実態を踏まえ、これまで「高齢者運転免許証更新バス送迎事業」を方針転換し、「高齢者運転免許証自主返納支援制度」実施に切り替えます。

財政課では、住民サービスの向上のため取り組んでまいりました、統合型地図情報システム(GIS)の構築が完了いたしました。このGIS機能を各課でのさまざまな業務に最大限活用して効率化を図りたいと考えております。また、住民向けの地図情報の公開は、30年度中に行う予定です。

まちづくり課においては、現在進めている大きな二事業「篠栗駅東側自由通路建設」、「篠栗北地区産業団地整備事業」の継続のほかに、年間アクセス件数が30万件を超える篠栗町ホームページをリニューアルし、これまで以上に皆さんが使いやすいように、そして災害発生時に近況情報を即時に提供できるよう改修いたします。 また、現在20品目に増加しましたふるさと寄附金返礼品のさらなる充実に努め、ふるさと納税の増額を目指します。

4年目を迎えた「篠栗町まち・ひと・しごと創生総合戦略」については、引き続き適宜修正を加えて所期の目標を達成すべくしっかりと事務局としての役割を果たしてまいりたいと考えております。併せて、冒頭申し上げました「第6次篠栗町総合計画―ささぐりみんなの羅針盤―」の町民の皆様への周知徹底と各課における実践チェックを進めます。

会計課におきましては、収納課と協力して、インターネットを通じクレジットカードで税金などを納入できる環境を整備し、住民の皆様の納付利便性向上を目指します。

収納課は、その新設以来、滞納整理管理システムを更新し、滞納処分を的確に処理することで、適正な徴収業務を行うとともに、町民の皆様の納税意識の向上につなげることができたと考えます。平成30年度は新たにクレジット収納の導入により、町が徴収する各種税金や料金の納入手段を広げ、引き続き徴収率アップに向け取り組みを推進いたします。

税務課につきましてはこれまでどおり税の適正かつ公正な課税を目指し事務遂行をしてまいります。

住民課でございます。
国民健康保険は、平成30年度から福岡県と共同保険者となることから、県の統一的な基準に合わせるため、国民健康保険税の引き上げについて、本定例会においてご審議いただくこととしております。
住居表示の実施に向けた取り組みは、失敗が許されない長期的な取り組みでございます。実施に当たってはさまざまな機関に影響を及ぼすことから、システムはじめ周辺整備を慎重に行い遺漏のないよう進めてまいりたいと考えます、つきましては平成30年度からの一部実施を目指しておりましたが、1年遅らせることといたしました。詳細は後刻、全員協議会にてご説明いたします。

3 民生費・衛生費

民生費、衛生費では福祉課、健康課、こども育成課、都市整備課環境係が所管しております。

福祉課におきましては、障がい者福祉の日常生活用具給付事業において人工内耳体外装置に対する補助を追加いたします。 平成28年度から取り組んでおります介護予防・日常生活支援総合事業「おひさま活動」を広げ、篠栗町の在宅高齢者が住み慣れた地域でいきいきと健康で安心して暮らすことのできるよう引き続き充実を図りたいと考えております。
また、増加する高齢者のための介護予防事業につきましては、より効果の期待できる事業を取り入れ継続的に見直しを図ってまいります。

次に、健康課について申し上げます。母子保健事業・成人保健事業とも、本年度も継続して事業を行うとともに健診などをさらに充実いたします。また、本年度は厚生労働省において、平成29年度から市町村にて設置することが努力義務とされた「子育て世代包括支援センターの設置」を行い、子育て世代支援の一層の充実を図ります。 こども育成課では、 保育の充実と待機児童解消に向けての取り組みは、大変重要な課題であります。就労人口減少社会において、母親の労働力が見直されていることから、安心して母親が就労現場に復帰できるようにするため、平成30年度も引き続き重要課題として待機児童解消に向けた取り組みを継続してまいります。 また、昨年度から取り組み始めました夏休み期間中の学童保育は保護者のニーズも高く、平成30年度は小学校施設を活用してさらに充実したものにしてまいります。

都市整備課環境係が所管しておりますクリーンパークについては、平成30年度から稼働延長期間に入ります。今後はクリーンパークの稼動延長期限であります、平成39年度までに遅滞なく次期処理施設に移行できるよう、今後関係自治体と協議に入る計画でございます。

4 農林水産業費・商工費

次に、農林水産業費・商工費の所管であります産業観光課の取り組みについて申し上げます。

林業分野において、福岡県事業として小葉山線林道新設工事に着手いたします。この事業は萩尾地区東側鉾立山山腹に林道を新設し、良好な材を計画的に搬出し、もって林業振興に寄与することを目的とするものです。平成30年から4年間の事業でございます。

商工観光部門ですが、平成30年度も、「春らんまんハイキング」など各種イベントは、商工会や観光協会などと連携し、新しい試みも取り入れながら引き続き開催する計画でございます。
これまでの取り組みの積み重ねの結果、7月にクリエイト篠栗を使って150人規模の「日本ゲシュタルト療法学会」という心理学の二泊三日の学会を誘致することができました。町内旅館での宿泊を前提として、ただいま関係機関と準備中でございますが、こうした取り組みがさらに広がるよう絶好の機会として発信してまいりたいと考えております。
設立5年目を迎える一般社団法人篠栗町観光協会は、篠栗町の観光キーステーションとしての役割を担ってもらう組織であります。着実に自立に向けた一歩を踏み出しておりまして、平成30年度から若杉楽園キャンプ場の運営管理を行うべく準備中でございます。
消費者行政については、福岡県消費者行政活性化基金事業を活用し、啓発活動、消費者生活相談業務の機能強化を推し進めてまいりました。平成27年4月に本町を含む5町共同で開設しました「粕屋中南部広域消費生活センター」を拠点に、継続して相談者の対応に努めて参ります。

5 土木費

次に、都市整備課が所管しております土木費について述べます。平成30年度は、災害対策のための水路改修工事の継続をはじめ、側溝整備や道路維持補修など、例年どおりの取り組みを行うこととしております。

6 教育費

教育費は学校教育課、社会教育課が所管しております。

学校教育課においては、勢門小学校および篠栗中学校への通級教室の開設に向け、福岡県に要望しております。また、こども育成課と連携して、保育所待機児童解消に向けた公立幼稚園のあり方について協議に入ります。

社会教育課では、定着した青少年健全育成推進協議会の活動と校区ごとの地域活動は、それぞれ特色を持って発展しております。今後も校区ごとのコミュニティとして、学校と児童・生徒、地域が一体となって篠栗町らしい発展を目指して進めます。

7 上下水道費

水道事業において、平成30年度の五ヶ山ダム供用開始による受水費の増加に対応するため料金改定に向けた検討を開始し、今後協議を重ねてまいりたいと考えます。

以上、平成30年度の各課の主な取り組みについて説明いたしました。

平成30年度の諸施策取り組みに当たっては、これまで同様、職員一丸となって努力してまいることをお約束いたします。
私自身も、これからは、最近読んだ鳥井信治郎伝『琥珀の夢』の鳥居信治郎(サントリーの創業者)のように、三方良しの商人魂で「やってみなはれ」と職員を鼓舞し、関係方面によろしゅうお願いしますと頭を下げ、町政発展の為にさらに突き進む所存でございますので、議会におかれましても、引き続き篠栗町の発展のためご尽力賜りますよう何とぞよろしくお願いいたします。

平成30年3月1日  篠栗町長 三浦 正