令和3年成人式-式辞-

Withコロナの時代を生きる

本日ここに、成人式を挙行するに当たり、新しい時代を担うみなさんのはつらつとした姿に接し、とても頼もしく思います。ご成人誠におめでとうございます。心からお祝い申し上げます。

みなさんが生まれ育った篠栗町は、今や人口3万1千人を超え、福岡市のベッドタウンとして大きく発展しています。その一方で若杉山をはじめ三方を山々に囲まれた自然豊かな町です。お遍路や森林セラピーで注目を集める町でもあります。今の篠栗町があるのは、長い歴史のなかで育まれた、篠栗町ならではの文化が力強く息づいているからにほかなりません。これまで篠栗町を守り育ててこられた多くの先達に心から感謝の思いで一杯です。

さて、私は式辞の副題に「Withコロナの時代を生きる」と書きました。

これまでに経験したことのない、新型コロナウイルスとの闘い、感染拡大防止は日本のみならず全世界において喫緊の課題であります。ある意味において、産業革命以降、工業化へと突き進み、地球を制覇したかのような振る舞いを続けてきた人類に対しての戒めとして「大いなる力 Something Great」が働いたかのようにも思えます。

私たち人類は、現在の新型コロナ禍の状況を謙虚に受け止め、それを乗り越えることが必要です。

1月4日の地元紙の春秋というコラムに、

年末年始も休まず働き通した人もいる。特に、最前線で戦っている医療従事者のご苦労に思いを寄せたい。(中略)医療従事者を物心両面から支えてください。最大の支援はご自身が感染しないことです。倒す敵は一つ。倒す時は今。現場の方々と心を合わせ、頑張って戦い抜きたい。

と書かれてありました。まさに、私たちが思いを一つにしてこの未曾有の大敵を駆逐しなければなりません。今は100年に一度の危機のとき。成人を迎える皆さん、後に、こういうこともあったなと思い出話として語ることのできるよう、それぞれの立場でしっかりと生き抜きましょう。

話は変わりますが、昨今、2030年を達成期限とするSDGs(Sustainable Development Goals=持続可能な開発目標)の17の目標について関心が深まり、その達成に向けての行動が叫ばれていますが、こうした世界的動きに、今こそあなた方が大いに関心を持ち、行動していかなくてはなりません。人類の共存に関する6項目、経済の調和のとれた発展についての6項目、地球環境の破壊から守るための5項目の達成に向けての行動も忘れないように心掛けましょう。

最後に、今日までお子様を立派に育ててこられたご家族の方々にお祝い申し上げますとともに、新成人のみなさんの輝かしい未来に幸多かれと願ってお祝いの言葉といたします。

本日は誠におめでとうございます。

(令和3年1月10日)