令和5年第3回定例会閉会挨拶

令和5年第3回定例会の閉会にあたりましてご挨拶申し上げます。長期間にわたるご審議誠にありがとうございました。

「糟屋郡公平委員会委員の選任について」、「篠栗町教育委員会委員の任命について」等の人事案件6件、「篠栗町柳池フサヱ教育地域振興基金条例の制定について」、篠栗町自動車駐車場の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例の制定について」等条例案6件、令和4年度一般会計、特別会計の決算の認定について3件、水道事業会計及び流域関連公共下水道事業会計剰余金の処分及び決算の認定について2件、専決処分の承認分も含め令和5年度補正予算4件の、上程いたしました21議案すべてにつきまして可決・承認いただきましたことに感謝いたします。

総務建設・文教厚生両委員会では各議案に対して熱心にご議論いただきました。どうもありがとうございました。一般質問の際にも様々なご意見をいただきました。こうした住民の皆さまの直の声に基づく新規・改善のご要望に対し、執行部も早急に対処しなければならないと判断したものにつきましては、優先順位を上げて対応してまいります。

可決いただきました議案のうち議案第63号「篠栗町柳池フサヱ教育地域振興基金条例の制定について」は、篠栗町内在住であった故柳池フサヱ氏及び故柳池義春氏からの多額の寄付金を故人の意思に基づき、町の教育及び地域振興に係る施策の財源に充てるための基金として、積み立てるため制定したものでございます。今後は、篠栗町の時代を担う子どもたちを大きく育てるための活用方法を議員の皆さんと知恵を絞りながら検討してまいりたいと考えています。改めて高額のご寄付をいただきましたことに対し、町民を代表してお礼を申し上げます。誠にありがとうございました。

令和4年度一般会計の決算は、歳入総額12,624,182千円、歳出総額は12,061,133千円となりました。篠栗町の財政力指数、経常収支比率等は大きく変化はしておらず、監査委員からは令和4年度篠栗町健全化判断比率審査意見書において、良好な状態にあると認められるとの意見をいただいております。

とはいえ、財政課長が決算概要を説明した際申しあげましたように、歳出面では、高齢者、障がい者支援や次世代育成支援など、扶助費は年々増加することが予想されます。また、人件費や物件費、ごみ処理施設の建て替えを計画している須恵町外二ヶ町清掃施設組合や粕屋南部消防組合への繰り出し金の増加等による一部事務組合に対する分担金等も含め、一般財源において歳出が増加傾向であることや、個別施設計画に基づく公共施設の大規模改修時期が迫っていることもあり、歳出の縮減を図る構造的な改革が引き続き必要であると考えます。

一方、歳入では経済状況の回復などによる地方税の増収が見込まれますが、篠栗北地区産業団地からの本格的な税収増は令和6年度以降になること、交付税算入がある地方債の償還が終了することで地方交付税が減少することから、一般財源の確保がさらに難しくなると予想されるため、ふるさと納税や補助金等の財源を積極的に確保することで、今後も単年度の歳入歳出の均衡を保ち、持続性のある財政運営を行っていくことが重要であると認識しております。

一昨年の9月定例会の開会日に、2050年に温室効果ガス（二酸化炭素）実質排出ゼロを目指す「ゼロカーボンシティ」の表明をし、篠栗町の「ゼロカーボンシティ」に向けた取り組みを推進し始めました。環境省の補助金を活用して「篠栗町脱炭素ロードマップ策定」事業を行い、いよいよ篠栗町におけるカーボンニュートラルの目標達成に向けた計画的・具体的な事業計画の概要が確定いたします。次は補助事業を活用して公共施設のオンサイトPPAによる電力を蓄電し、非常用電源を安定的に準備するレジリエンスの強化をめざした具体的な事業を進める予定でございます。議会にしっかり説明しながら、環境省等と連携をとって進めてまいりたいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。

最後に、開かれた議会をめざして当時の議員の皆さまが平成27年第1回定例会から取り組まれた、本会議の同時配信が今定例会では途絶えております。更なる開かれた篠栗町議会をめざすためのあり方を検討するための一環であると理解しておりますが、町民の皆さまからも待ち望む声を聴いております。是非、早期に同時配信を再開していただきますよう執行部からもお願い申し上げます。

今後とも町職員一丸となって篠栗町の諸課題の解決のために努力して参りますので、議員各位におかれましては、引続きご指導・ご協力賜りますようお願い申し上げて、篠栗町議会令和5年第3回定例会の閉会の挨拶といたします。長期間のご審議ありがとうございました。

（令和5年9月14日）