令和6年第4回定例会挨拶
本日は、令和6年第4回定例会を招集いたしましたところ、公私ともご多忙のなか、ご出席賜り誠にありがとうございました。
提案理由をご説明する前に少しお時間をいただきまして、就任のご挨拶とこれからの4年間に向けた私の思いを申しあげます。
先の町長選挙におきまして、お陰をもちまして再選を果たすことができました。改めてご支援いただきました皆さまに感謝とお礼を申しあげます。どうもありがとうございました。
2012年(平成24年)以来の選挙戦となりましたが、『4年ごとに選挙』という町民の審判を受けるのが民主主義のルールでございます。そうした意味では「次の4年間を是非とも私に」という者同士が選挙を通して論戦を展開するということは、大変意義のあることでありました。
今回は、町議会議員の皆さまを二分しての激しい選挙戦となりました。選挙戦3日目の朝、私と相手候補、双方の支援団として町議会議員の皆さまが、朝の篠栗駅頭に勢ぞろいするという日がございました。そのなかで相手候補を支援する議員のお一人が私に対して、「なんしよんですか?」と言葉を発せられました。選挙戦を戦っているに決まっているだろうと思いつつも、浴びせられたその言葉は「高齢者は退場した方がいいのじゃないですか?」「もう時代は変わりますよ」という思いを込めたものだと思うに至りました。
多選批判、高齢批判を受けながらもこうして再選を果たすことができたからには、20年間の経験があるからこそ見えるものがあることを強みに、生まれ育った篠栗町のために、20年前、私が50歳の時の初心にかえって、粉骨砕身、篠栗町民の皆さまのために尽くすことをここにお約束いたします。
私は、職員を二分して戦った1期目の選挙戦の後、11月30日の就任の挨拶で、「今日からはノーサイドでまちづくりに取り組みましょう」と訴えました。ご存じの通り、ラグビーでは終了のホイッスルを「ノーサイド」の笛といいます。敵味方に分かれて激しいぶつかり合いをした者同士が握手をし、相手の健闘を称えあうものです。
今回は、こうして議会を二分して戦った選挙戦でありましたが、まさに「今日からはノーサイド」で篠栗町議会議員として是々非々の論戦を戦わせていただきたいと願っております。議長におかれましては、何とぞ議会内の舵取りをよろしくお願いいたします。
昨年逝去された、町村自治経営の師ともいえる東京大学名誉教授の大森彌先生がおっしゃる、「選挙にて4年間を任せてもらったからには、心を引き締め、驕ることなく、きめ細かく民意の所在を探る努力をし続けなければならない」との言葉を肝に銘じて、緊張感を持ってこの4年間の町長職を全うすべく、これまで同様、全身全霊を傾けて努力してまいる所存でございます。
「着眼大局、着手小局」という言葉がありますが、まさにその思いで、日々の職務を大事にし、常に私自身が師と仰ぐ稲盛和夫先生の「動機善なりや」「私心なかりしか」の教えを忘れることなく、「利他の心」をもってことにあたることをお約束いたします。
私は今回の町長選挙に向けた思いを「この町に暮らす人とつくるささぐり・新時代」として5つの項目を掲げました。
「すべての世代が楽しく暮らせる町に」「多くの人が行き交う賑やかな町に」「カーボンニュートラルを実践する町に」「税収増加で自立した財政運営のできる町に」「大学と連携して教育環境の充実した町に」の5項目でございます。次の4年間で進めたいこの5項目を念頭に置いて、令和7年度当初予算と事業計画を令和7年第1回定例会において施政方針としてご説明したいと考えております。
石破総理大臣は11月28日に召集された第216回臨時国会における11月29日の所信表明演説において、重要政策課題の第2番目として「日本全体の活力を取り戻す」と力強くお話になりました。
『地方創生2.0』
「地方創生は、日本の活力を取り戻す経済政策であり、多様性の時代の国民の多様な幸せを実現するための社会政策です。元気な地方から元気な日本を作る試みは、多くの点となって息づいていますが、未だ全国的な広がりには欠けています。これを集めて面にして、やがては日本中の皆さまに「面白い」「楽しい」という思いを広げていかなければなりません。」
この言葉に私は胸が震えました。この国を挙げての「地方創生2.0」の取り組みにわが町もしっかりと歩調を合わせ、私が掲げた5項目を具体化していくことで地方創生の成功事例を作り上げることができると確信いたしました。
今後、国の当初予算ベースで倍増される地方創生交付金をしっかり活用したさまざまな事業案をご提示してまいります。それを一つひとつ取り組んでいく先に必ずや「ささぐり・新時代」が見えて来ると確信しているからにほかなりません。職員に対してはこれまで以上にしっかりと国の動向にアンテナを張って、新政権の勢いに乗り遅れないようにしなければならないと訓示しております。躊躇したり、立ち止まったりする時期ではないと考えております。待ったなしで走り抜ける、その覚悟でこの4年間を突き進みます。
そのような思いで、諸施策を議会に提案し、ご協議をお願いし、チェックをいただきたいと考えておりますので、篠栗町議会議員の皆さまにおかれましては、これからも自治の両輪として篠栗町を支えていただき、まちづくりの一翼を担っていただきますよう何卒よろしくお願いいたします。
以上、私の新たな4年間のスタートに当たってのご挨拶といたします。
(令和6年12月3日)
- この記事に関するお問い合わせ先